現代社会人の敵、ストレス。
過度なストレスは心と体を蝕みます。
ストレス耐性がない人は毎日、苦しいことでしょう。
私もストレスで胸が張り裂けそうになったことは山程あります。
間違いなく、寿命が縮んでいます。
ストレスの対抗策を学ばなければ、生きていけません。
その策の一つが「瞑想」です。
瞑想をするとストレスに強くなります。
では、瞑想がストレスに効くというデータを4つ見ていきましょう。
その1.血圧を下げる
ストレスを受けると、血圧は高まるでしょう。
当然ですが、高血圧は体に良くありません。
心血管にダメージが蓄積され、心筋梗塞や動脈硬化などの病気を引き起こします。
かと言って、血圧を自力でコントロールするのは難しいハズです。
下げたくても下がりません。
ですが、瞑想を行えば血圧は下がります。
アメリカにあるジョージア医科大学の実験では、血圧と瞑想の関係について調べられました。
なお、実験の対象者は全員高校生とのこと。
実験の対象者は2つのグループにわけられました。
- 瞑想
- 減量
瞑想グループは、超越瞑想と呼ばれる瞑想を毎日行います。
15分の瞑想を1日2回取り組みました。
減量グループは、瞑想の代わりに体重の減量プログラムに参加します。
食事制限や運動などに取り組んだそうです。
実験では3つの状態で血圧が測定されました。
- 安静時
- VR車の運転後
- ストレス取材後
安静時は、何もしていない状態です。
VR車の運転とは、VR(仮想現実)技術を使った車の運転をすることです。
できるだけ早く走るように指示されました。
ストレスを誘発するためです。
ストレス取材とは、最近経験したストレスな出来事をインタビューで思い出させるというもの。
こちらも、ストレスを誘発するためです。
実験の結果、瞑想グループのみ血圧の低下が見られました。
次の数値は実験の開始前に計測した血圧からの変化です。
瞑想はゴリゴリに血圧を下げました。
もちろん、ストレスを受けると瞑想をしても血圧は上昇しますが、上昇率を抑えられます。
死亡リスクを下げられる
瞑想を長期的に続ければ、心血管のイベントを抑えることができるようです。
アメリカで実施された実験では、心臓病に対して瞑想が使われました。
なお、実験の対象者は全員冠状動脈性の心臓病を患っています。
実験の対象者は2つのグループにわけられました。
- 瞑想する
- 瞑想しない
瞑想するグループのみ、超越瞑想をします。
20分の瞑想を1日2回するように指示されました。
また、定期的に開催されたインストラクターのセッションも受けています。
実験は約5.4年に渡って継続され、心血管イベントの発生率などを追跡したそうです。
実験の結果、瞑想したグループに有意な効果が見られました。
- 死亡/心筋梗塞/脳卒中のリスクが48%低い
瞑想の長期取り組みにより、心血管への負担を減らせているようです。
その2. 扁桃体が沈静化する
扁桃体とは、情動を司る脳領域のこと。
怒りや恐怖を感じているときに扁桃体は活性化します。
扁桃体を沈静化することで、怒りや恐怖は薄れるでしょう。
ドイツで実施された実験では、瞑想が及ぼす扁桃体への影響を調べられました。
なお、実験の対象者は全員瞑想の初心者です。
実験の対象者は瞑想のトレーナーに瞑想を習いました。
呼吸法のレクチャーや騒音の中での瞑想など行われたそうです。
実験のプログラム完了後、実験の対象者はfMRIで脳活動を調べられました。
ただし、嫌悪感を感じさせる写真を見せられています。
例えば、グロテスクな写真や気味が悪い昆虫の写真のようなものです。
その上で、「瞑想あり状態」と「瞑想なし状態」の脳活動を計測します。
実験の結果、瞑想は扁桃体の活動を変えました。
- 瞑想なし状態よりも右扁桃体の活動が低い
実際に、感じられた嫌悪感も減少したそうです。
その3.ストレスホルモンを減らす
ストレスホルモンが過度に分泌されていると体はストレスフルです。
メンタルも悪化します。
瞑想はストレスホルモンも減らしてくれます。
スペインで実施された調査では、瞑想とストレスホルモンの関係について調べられました。
調査の対象者は2つのグループからなります。
- 瞑想の経験者(1年以上の経験)
- 瞑想の未経験者(経験ゼロ)
血液検査を実施して、血液中のストレスホルモンを調べたそうです。
調査の結果、次のことがわかりました。
ストレスホルモンが必ずしも害ではありませんが、瞑想は抗ストレス効果を持っています。
その4.ストレスを減らす
瞑想をすることで主観的なストレスも減ります。
アメリカで実施された実験では、高いストレスに対して瞑想が使われました。
なお、実験の対象者は全員認知症のご家族を介護されています。
ストレスは比較的に高いセグメントです。
実験の対象者は2つのグループにわけられました。
- 瞑想
- ソーシャルサポート
瞑想グループは、MBSR (マインドフルネスストレス低減法)と呼ばれる瞑想を行います。
座ったり、歩いた状態で瞑想やヨガをしたそうです。
ソーシャルサポートグループは、認知症やコミュニケーション、セルフケアなどの教育を受けました。
実験の結果、両方のグループで効果が見られました。
ただし、効果の大きさは瞑想の方が大きいです。
小難しいことを学ぶより、瞑想する方がメンタルが健全になります。
まとめ
瞑想はストレスの対抗策になります。
抱えているストレスが減り、受けるストレスも緩和されるでしょう。
毎日、10〜20分程度やるだけでも違うと思います。
瞑想の具体的なやり方は、次の書籍がオススメです。
ストレスを溜め込まないように、気をつけて下さい:)
- Meditation Programs for Psychological Stress and Well-being: A Systematic Review and Meta-analysis
- Mindfulness-based stress reduction and health benefits A meta-analysis
- Mindfulness Research Update: 2008
- How Does Mindfulness Meditation Work? Proposing Mechanisms of Action From a Conceptual and Neural Perspective
- Neural mechanisms of mindfulness and meditation: Evidence from neuroimaging studies
- Blood Pressure Response to Transcendental Meditation: A Meta-analysis
- Current Perspectives on the Use of Meditation to Reduce Blood Pressure
- Impact of Transcendental Meditation(R) on cardiovascular function at rest and during acute stress in adolescents with high normal blood pressure
- A randomized controlled trial of the effects of brief mindfulness meditation on anxiety symptoms and systolic blood pressure in Chinese nursing students.
- Stress Reduction in the Secondary Prevention of Cardiovascular Disease A Randomized Controlled Trial of Transcendental Meditation and Health Education in African Americans
- Mindful attention to breath regulates emotions via increased amygdala-prefrontal cortex connectivity
- The beneficial effects of meditation: contribution of the anterior cingulate and locus coeruleus
- Meditation interventions efficiently reduce cortisol levels of at-risk samples: a meta-analysis
- Catecholamine levels in practitioners of the transcendental meditation technique
- Effects of mindfulness meditation on serum cortisol of medical students
- Mindfulness-Based Stress Reduction for Family Caregivers: A Randomized Controlled Trial
- Effect of Mindfulness Meditation on Perceived Stress Scores and Autonomic Function Tests of Pregnant Indian Women
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