睡眠は大事です。
眠りが浅いとパフォーマンスは低下し、様々な病気のリスクが高まります。
しっかり睡眠を取りましょう。
しかし、ぐっすり眠りたくても眠れない人もいます。
あらゆる方法を試されたかと思いますが、瞑想を試したことはありますか?
瞑想は睡眠障害を抱えている人にも効果があることがわかっています。
では、瞑想が及ぼす睡眠への影響についてデータを3つ見ていきましょう。
その1.副交感神経が高まる
副交感神経は自律神経の一つでリラックスしているときに高まります。
睡眠障害を抱えている人は睡眠時の副交感神経の活動が弱いです。
副交感神経を高めることで、深い眠りを生み出します。
瞑想は副交感神経を高める手段の一つです。
中国にある大連理工大学で実施された実験では、瞑想が及ぼす副交感神経への影響を調べられました。
なお、実験の対象者は全員大学生とのこと。
実験の対象者は2つのグループにわけられました。
- 瞑想
- 筋弛緩(きんしかん)
瞑想グループは、IBMTと呼ばれる中国式の瞑想を習います。
筋弛緩グループは、筋弛緩法と呼ばれる体を脱力させるリラクゼーションを習いました。
実験のプログラム完了後、瞑想または筋弛緩を行った状態で脳や体のパラメータを測定したそうです。
実験の結果、両方のグループでリラックス神経である副交感神経を高めました。
ただし、瞑想の方が効果が高いです。
- 心拍数が低下した
- 胸式呼吸数が減少した
他にも、浅い眠りのときに現れるシータ波が確認できたそうです。
筋弛緩にはそのような効果は見られていません。
その2.メラトニンが増加する
メラトニンとは睡眠ホルモンのこと。
夜暗くなると脳の松果体から分泌されます。
しかし、睡眠障害の人はメラトニンの分泌が少なかったり分泌のタイミングが遅いです。
そのため、睡眠に問題を抱えます。
つまり、就寝前にメラトニンを増やす必要があるということ。
瞑想はメラトニンを増やしてくれます。
オーストラリアで実施された実験では、瞑想が及ぼすメラトニンへの影響について調べられました。
実験の対象者は、超越瞑想と呼ばれる瞑想の経験者です。
瞑想経験は平均して10.8年とのこと。
実験の対象者は2つの条件で血液中のメラトニンを調べられました。
- 瞑想する
- 瞑想しない
瞑想する条件のみ、夜の0時〜1時まで瞑想を行います。
瞑想しない条件は、何もせずに起きているだけです。
実験の結果、瞑想はメラトニンを増加させました。
- 血液中のメラトニンが1.22倍高い
メラトニンの増加は、瞑想後1時間に渡って確認できています。
瞑想したら1時間以内にベッドに入りましょう。
その3.睡眠の質を高める
瞑想は副交感神経を高め、メラトニンを増加させました。
その結果、睡眠の質が高まります。
アメリカにあるカリフォルニア大学ロサンゼルス校の実験では、睡眠障害に瞑想が使われました。
なお、実験の対象者は中程度の睡眠障害を抱えています。
実験の対象者は2つのグループにわけられました。
- 瞑想
- 睡眠衛生
瞑想グループは、瞑想の先生にマインドフルネス瞑想を習います。
などなど。
また、宿題として毎日5〜20分の瞑想をするように指示されました。
睡眠衛生グループは、専門家に睡眠衛生を良好に保つ方法を習います。
などなど。
こちらも、宿題として睡眠衛生に関する練習と読書をするように指示されました。
そして、実験の前後における睡眠の質の変化を追跡したそうです。
実験の結果、瞑想は睡眠の質を改善しました。
- 不眠症が22%減った
- 抑うつが36%減った
- 疲労感が32%減った
- 睡眠の質が27%高まった
ちなみに、睡眠衛生グループも睡眠の質が高まったのですが、統計的に有意ではありません。
睡眠に関して、ごちゃごちゃ色んなことを習うよりシンプルに瞑想する方がよっぽど効果的です。
まとめ
日頃、眠りが浅い人は瞑想を試してみましょう。
睡眠障害の人にも効果がありました。
体をリラックスモードに移行して、メラトニンをドバドバ分泌してくれます。
瞑想の具体的なやり方は、次の書籍がオススメです。
眠れない日は瞑想をしてみましょう。
ベッドの中で寝ようと頑張るよりは寝付きが良くなるハズです。
- Meditation and Its Regulatory Role on Sleep
- Mindfulness meditation for insomnia: A meta-analysis of randomized controlled trials
- The effect of mindfulness meditation on sleep quality: a systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials
- Sleep and autonomic nervous system
- Sleep Duration and Quality in Relation to Autonomic Nervous System Measures: The Multi-Ethnic Study of Atherosclerosis (MESA)
- Central and autonomic nervous system interaction is altered by short-term meditation
- Inward-attention meditation increases parasympathetic activity: a study based on heart rate variability.
- New perspectives on the role of melatonin in human sleep, circadian rhythms and their regulation
- Neurobiology, Pathophysiology, and Treatment of Melatonin Deficiency and Dysfunction
- Melatonin in sleep disordersMelatonina en los trastornos de sueño
- Acute increases in night-time plasma melatonin levels following a period of meditation
- Mindfulness Meditation and Improvement in Sleep Quality and Daytime Impairment Among Older Adults With Sleep Disturbances A Randomized Clinical Trial
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