ワーキングメモリーは計画を立てたり集中するときに活動します。
頭の回転が速い人はワーキングメモリーが強いです。
反対に、優先順位付けが下手な人や口頭の指示で混乱する人はワーキングメモリーが弱いと言えます。
ワーキングメモリーの強さとは、一時的に記憶した情報を活用する力が優れていること。
仕事をする上で非常に重要な機能です。
ADHDはワーキングメモリーが弱いとされています。
ワーキングメモリーは強いに越したことはありません。
そこで、効果的な栄養が「L-ドーパ」です。
ドーパミンがワーキングメモリーの鍵
L-ドーパとは、ハッショウマメなどに含まれているアミノ酸のこと。
ドーパミンという意欲などに関わる神経伝達物質の前駆体になります。
L-フェニルアラニン
↓
L-チロシン
↓
L-ドーパ
↓
ドーパミン
このドーパミンが非常に重要です。
ワーキングメモリーの性能を左右します。
ADHDはドーパミンの合成能力が弱いため、ワーキングメモリーが弱いです。
燃費が悪い車と一緒で多くのガソリンを必要とします。
そのガソリンとなるのがL-ドーパです。
ドーパミンを増やし、ワーキングメモリーを強化してくれます。
では、L-ドーパがワーキングメモリーを強化するというデータを2つ見ていきましょう。
その1.頭の切り替えが早くなる
頭の切り替えが早くなれば、ワーキングメモリーが強化されたと言えます。
オランダにあるライデン大学の実験では、L-チロシンの摂取により頭の切り替えが早くなりました。
なお、実験の対象者は全員大学生とのこと。
実験の対象者は2つの条件であるタスクを実施しました。
- L-チロシン(2g)
- プラセボ
L-チロシンはL-ドーパの前駆体になるアミノ酸です。
つまり、L-チロシンを摂取すればL-ドーパになりドーパミンになるということ。
プラセボは偽薬のことで、中身はなんの効果もない物質が入っています。
比較対象として用意されました。
それぞれのグループでL-チロシン又はプラセボを摂取します。
そのうえで、簡単な文字識別タスクが実施されました。
ただし、規則的に問題が変化するといった頭の切り替え能力が要求される要素が入っています。
実験の結果、L-チロシンを摂取したグループの方が頭の切り替えが早かったです。
- スイッチングコストが15%削減された
仕事をパキパキこなせるでしょう。
その2.ワーキングメモリーの操作が上手くなる
さきほどの実験では、L-チロシンが使われました。
ですが、ドーパミンにより近いL-ドーパを使う方がドーパミンを効率的に増やします。
ドーパミンが増えればワーキングメモリーも強化されるでしょう。
イギリスのケンブリッジで実施された実験では、L-ドーパの摂取がワーキングメモリーに影響を及ぼしました。
なお、実験の対象者はパーキンソン病の患者とのこと。
パーキンソン病はドーパミンの機能不全で起こると言われています。
ちなみに、ADHDはパーキンソン病を併発しやすいです。
実験の対象者は2つの条件であるタスクを実施しました。
- L-ドーパあり(600mg)
- L-ドーパなし
L-ドーパあり条件のみ、タスクの実施前にL-ドーパを摂取します。
実施されたタスクは、ワーキングメモリーの能力が問われるタスクです。
文字が出題される
↓
記憶する
↓
順番の入れ替えを指示される
↓
回答する
例えば、「B」「Q」「N」「R」という文字が出題されたら、それを記憶します。
ただし、文字は4秒しか確認する時間がありません。
完全に頭で記憶した上で、2文字目と3文字目を入れ替えろという指示が出ます。
答えは、BNQRです。
こういったワーキングメモリーの操作力が問われるタスクが出題されました。
実験の結果、L-ドーパを摂取した条件の方がパフォーマンスが高かったです。
- 正確さが1.4倍ほど高い
- 回答スピードが20%ほど短い
明らかにワーキングメモリーの操作が上手くなったと言えます。
まとめ
ワーキングメモリーを強化したければドーパミンを意識しましょう。
そして、ドーパミンを最も効率的に増やせるのが、L-ドーパです。
L-フェニルアラニン
↓
L-チロシン
↓
L-ドーパ
↓
ドーパミン
ワーキングメモリーが強化されれば、仕事も捗ることでしょう。
とくに、ドーパミンの合成能力が低い人ほど効果的です。
L-ドーパはiHerbで買うことができます。

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1日2〜3錠、摂取しましょう!
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