散らかった部屋はADHDを悪化させる

アイキャッチADHD(注意欠陥・多動性障害)
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ADHDはワーキングメモリーが弱いとされています。
そのため、計画を立てたり集中することが困難です。

ADHDにとってワーキングメモリーは非常に重要と言えるでしょう。
そんなワーキングメモリーは負荷がかかると機能が低下するそうです。

もし、ワーキングメモリーが機能低下したならADHDは間違いなく悪化します。
そのワーキングメモリーの負荷になりえるのが散らかった部屋です。

実際に買いだめをする人ほどADHDの傾向が強いこともわかっています。

では、散らかった部屋がADHDを悪化させるというデータを3つ見ていきましょう。

その1.パフォーマンスが低下する

ADHDは情報のフィルタリング能力が低いです。
そのため、集中して作業をしていても目に入った情報をスルーすることができません。
頭の中は見たもので埋め尽くされてしまうでしょう。

この情報のフィルタリング能力に関わっているのがワーキングメモリーです。
処理しなければならない情報が増えるとワーキングメモリーに負荷がかかり機能低下を起こします。

そして、ワーキングメモリーが弱いADHDは情報に溺れやすいです。

イタリアで実施された実験では、課題に無関係な情報がADHDのパフォーマンスを下げました。

実験の対象者
  • ADHD:20人
  • 定型発達:20人
  • 平均年齢:10歳

実験の対象者は12問の算術文章問題に取り組みました。
ただし、問題にある仕掛けが施されています。

  • 12問中4問は普通の問題
  • 12問中8問は無関係な情報が織り込まれた問題

無関係な情報というのは、問題でチョコレートの個数を尋ねられているのに関係のないキャンディーの情報が文章中に含まれているなどです。

実験の結果、課題に無関係な情報がADHDのパフォーマンスを落としました。

課題に無関係な情報を計算に使用した割合
  • ADHD:25%
  • 定型発達:10%

余計な情報にADHDは混乱しやすいということです。

ちなみに、普通の問題における計算能力に関してADHDと定型発達に差はなかったそうです。

その2.衝動買いが増える

ADHDは自制する力が弱く衝動買いが多いです。
身の回りが整理整頓されていないと更に自制能力が下がります。

カナダにあるブリティッシュコロンビア大学の実験では、部屋の散らかり具合が金銭感覚に影響を及ぼしました。

実験の対象者
  • サンプル数:150人
  • 男性   :40%
  • 女性   :60%

なお、実験の対象者は全員大学生とのこと。

実験の対象者はいずれかの部屋に割り当てられました。

  • 散らかった部屋
  • 整理整頓された部屋
  • 棚が空っぽの部屋

散らかった部屋では、事務用品がぐちゃぐちゃに棚に収納されています。
整理整頓された部屋は、事務用品がキチンと収納されていました。
棚が空っぽの部屋は、棚に事務用品が一つもない状態です。

実験の対象者は割り当てられた部屋で、ある製品の写真を見せられました。

  • 電子レンジ
  • エアコン
  • 電気スタンド
  • ペン

などなど。

そして、その製品を買うならいくら払うか?という購入の意思額を決めます。

実験の結果、部屋の散らかり具合が購入の意思額に影響を及ぼしました。
散らかった部屋に居た人たちは、高い購入の意思額を示したそうです。
財布の紐が緩くなったと言えます。

ちなみに、整理整頓された部屋と棚が空っぽの部屋における購入の意思額に差はありませんでした。

その3.忍耐力が減る

ADHDは物事に飽きやすく、嫌なことから逃げやすいです。
机が散らかっていると忍耐力も失われます。

カナダにあるブリティッシュコロンビア大学の実験では、部屋の散らかり具合が忍耐力に影響を及ぼしました。

実験の対象者
  • サンプル数:133人
  • 男性   :56%
  • 女性   :44%

なお、実験の対象者は全員大学生とのこと。

実験の対象者はいずれかの部屋に割り当てられました。

  • 散らかった部屋
  • 整理整頓された部屋

散らかった部屋では、事務用品がぐちゃぐちゃに棚に収納されていました。
机の上も紙が無造作に置かれていて見るからに散らかっています。

整理整頓された部屋は、事務用品がキチンと収納されていました。
机の上もキレイです。

実験の対象者は、それぞれの部屋で過ごした後にあるパズルのタスクを出題されます。
ただし、そのパズルは絶対に解くことができない仕様です。

実験の対象者は自分の意志でギブアップするまでパズルに取り組むことができます。
このギブアップまでの時間を計測したそうです。

実験の結果、散らかった部屋に居た人たちは早くギブアップをしました。

ギブアップした時間
  • 散らかった部屋  :11.1分
  • 整理整頓された部屋:18.6分

作業環境が散らかっているなら、困難に立ち向かう力が弱くなると言えます。

まとめ

散らかった部屋はADHDにとって毒です。
目の前のタスクと関係がない情報で溢れていると、ワーキングメモリーは機能低下を起こします。

そうなると、ADHD症状は悪化するでしょう。
整理整頓を心がけることで、ワーキングメモリーを無駄遣いせずに済みます。

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