亜鉛な非常に重要なミネラルです。
もし、長期間に渡って亜鉛不足に陥ると認知機能にも影響を与えるとも言われています。
しっかり毎日、摂取しましょう。
そんな亜鉛ですが、実はADHDにも効くそうです。
ADHDはドーパミン機能が弱いため、多動・衝動性や不注意といった症状を抱えます。
亜鉛はドーパミン機能に働きかける効果があるそうです。
つまり、ADHDは亜鉛を摂取することで改善すると言えます。
では、ADHDと亜鉛の関係について3つのデータを見ていきましょう。
その1.亜鉛不足はADHDを悪化させる
Child Psychiatry & Human Developmentという学術雑誌に掲載された調査によると、亜鉛が不足しているほどADHD症状が重かったそうです。
調査の対象者は、血液検査をして血中の亜鉛濃度を調べられました。
また、ADHD症状の重さは親や教師のアンケート評価でスコアをつけたそうです。
調査の結果、次のことがわかりました。
亜鉛不足はADHDを悪化させています。
その2.12週間の亜鉛摂取で28.7%のADHDが改善した
トルコにあるカラブニズ工科大学の実験では、ADHDに亜鉛を摂取させたところADHD症状が改善したそうです。
実験の対象者は2つのグループにわけられました。
- 硫酸亜鉛(1日150mg摂取)
- プラセボ(1日150mg摂取)
プラセボは偽薬のことで、中身はなんの効果もない物質が入っています。
比較対象として用意されたグループです。
実験は12週間に渡って実施されました。
実験の結果、硫酸亜鉛を摂取した28.7%のADHDに改善が見られたそうです。
もちろん、プラセボより高い効果を発揮しています。
残念ながら不注意に関してはプラセボと変わりがないという結果でした。
ただし、不注意も改善されている傾向です。
その3.メチルフェニデート+亜鉛でADHD症状が50%近く解消した
イランの首都テヘランで実施された実験では、メチルフェニデート+亜鉛でADHD症状が50%近く解消したそうです。
メチルフェニデートとはADHDの薬の一つで、日本ではコンサータと呼ばれています。
実験の対象者は2つのグループにわけられました。
- メチルフェニデート+亜鉛(1日55mg摂取)
- メチルフェニデート+プラセボ(1日55mg摂取)
実験は6週間に渡って実施されたそうです。
実験の結果、メチルフェニデート+亜鉛の方が効果が高くADHD症状を抑えました。
ADHD症状が50%近く解消されています。
それに対して、メチルフェニデート+プラセボはADHD症状を25%程度しか抑えていません。
つまり、亜鉛はADHDの薬と組み合わせても効果を発揮すると言うことです。
コンサータを飲まれている方は一緒に亜鉛も摂取しましょう。
まとめ
ADHDはドーパミン機能が弱いため、多動・衝動性や不注意と言った症状を発症します。
亜鉛を摂取することで、ドーパミン機能は改善されるでしょう。
しっかり毎日、亜鉛を摂取しましょう。
アメリカのRDA(推奨される食事制限)によると1日に必要な亜鉛の量は次のとおりです。
- 成人男性:14mg
- 成人女性:9mg
もし、亜鉛不足であれば倍くらい摂っても構いません。
今回紹介した実験では55mgほどの亜鉛が摂取されています。
安定して亜鉛を摂取するにはサプリメントがオススメです。
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私もサプリメントで1日1錠摂取しています!
もちろん、亜鉛がADHDに効くからと言って過剰摂取しないように気をつけて下さい。
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