ASD(自閉症スペクトラム)は勉強に集中することが困難です。
理由の一つに、他の人より目や耳の感覚が敏感で繊細だということが挙げられます。
そういった感覚の敏感さを感覚過敏と言います。

人の出入りや話し声が聞こえる場所は集中できません…
ASDは、普通の方と感覚が違います。
そのため、ASDを考慮した学習環境を整えなければなりません。
学習環境が整っていないとASDは頭痛やめまいに苦しむ
ASDは、感覚過敏を持っていることが多いです。
匂いや触感、味覚なども敏感でしょう。
弁当の匂いが気になって気分が悪くなったり、服に付いているタグがチクチクして痛かったり。

服を買ったら、まずタグを切り取ってます
なかでも、目や耳の感覚過敏は、学習に支障をきたします。
部屋に差し込んでくる日差しが眩しく感じたり、音によって動悸(ドキドキ)がすることもあるでしょう。
場合によっては、頭痛やめまいを引き起こし、勉強どころではありません。

サボっているわけではないけど、休憩が長くなります
しかし、そんな敏感すぎるASDでも学習環境を整えれば、集中できます。
普通の方と同じように、集中できるでしょう。

デスクワークをしている社会人も同じく、作業環境を整えましょう
ASDを考慮した学習環境を整える
ASDが集中して学習するためには、ASDの特性である感覚過敏を考慮しなければなりません。
これから紹介するアイテムは、視覚や聴覚への刺激を和らげてくれます。

私も愛用しています
今回紹介する学習アイテムは4つです。
予算2万円くらいあれば、全部買えます。
全て買い揃えなくても一つあるだけでも、ずいぶんと違いを感じられるでしょう。
その1.デスクパーティション
まず、1つ目のアイテムがデスクパーティション。
ソニック ブース リビガク 集中できる勉強ブース 卓上 LV-7392-I
ASDは、視覚の刺激に敏感です。
刺激が目に入ったなら、注意が奪われて目の前のタスクをほったらかしてしまうことがあります。
他には、気が散って集中ができないということもあるでしょう。
デスクパーティションは、視界に入ってくる刺激の量を減らします。
それにより、目の前のタスクに集中できます。

刺激のないパーソナル空間をつくれます
白より黒のデスクパーティション
ただし、白のデスクパーティションは光の反射がキツイかも知れません。
白という色は、光をよく反射します。
光に弱い方は、こちらの黒のパーティションが良いでしょう。
黒は光を反射せず、吸収してくれます。
サンワサプライ デスクパーティション(三面タイプ) W600mm SPT-DPSM060

太陽の光やスキー場を眩しく感じるなら、黒がオススメ
その2.黒い机
次のアイテムが、黒い机。
サンワダイレクト シンプルワークデスク 幅120cm×奥行60cm パソコンデスク パソコン台 ブラック 100-DESKF004BK
机の色と材質というのは、非常に重要です。
もし、白色の机だったなら光を反射して眩しく感じます。
白というのは、光を最も反射する色です。
それから、ツヤや光沢のある机も同じく光を反射します。
そういった机は集中できません。
日差しの差し込みやデスクライトの光をよく反射します。
目が疲れてしまい勉強どころではありません。

光の反射が強いと、頭痛で勉強どころではない
それに対し、黒は最も光を反射しない色です。
光沢のない黒の机は、ASDにとって光反射の刺激がありません。
その3.イヤーマフ
次のアイテムが、イヤーマフ。
【進化版】MPOW 防音イヤーマフ 遮音値36dB 超弾力性ヘッドバンド 調整可能 ANSI S3.19&CE EN352-1認証済み 聴覚保護 騒音対策 防音ヘッドホン ブラック
イヤーマフとは、防音性の優れたヘッドフォンのことです。
ASDにとって、音は集中を阻害する大きい原因となります。
工事現場のドリルを削る音は、頭に響くことでしょう。
大きい音でなくとも、生活音や話し声だけでも意識がとられ、目の前のことに集中することが困難になります。

音によってワーキングメモリが縮小する
イヤーマフを着けることで、音のストレスを軽減できます。
音が気になる方は、防音性が高いイヤーマフを買いましょう。
その4.グリーンノート
最後のアイテムが、グリーンノート。
普通のノートは、ページの色が白です。
しかし、このグリーンノートはページの色が白ではなく緑色。

ページの色が緑だから、グリーンノート
背景が真っ白なノートや本を読むことに、疲労感を感じているならグリーンノートが良いでしょう。
というのも、真っ白なノートに黒い文字というのは、コントラストが強く目が疲れます。
それに、白は光を反射するため、明るい場所で白のノートは眩しく感じるのです。
しかし、このグリーンノートであれば、コントラスト強度が下がり目に優しいです。
それに、明るい場所でも白より光の反射は、キツくありません。

グリーンノートのニーズは高いです
グリーンノートがTwitterで話題に
このグリーンノートは、一時期Twitterで話題になりました。
というのも、グリーンノートの流通数は少なく、なかなか販売しているところを見かけません。
そのため、グリーンノートを普段使っている方が、グリーンノートが手に入らないという実情をツイートされたことがキッカケで、取り扱いしてくれるメーカーが増えたそうです。

いい話ですね
やはり、色や光に敏感な方は、普通の真っ白なノートに疲労感を感じます。
そういった視覚過敏の方にとって、グリーンノートは重宝するアイテムです。
まとめ
ASDは、感覚の過敏さにより集中を持続することが困難です。
刺激がツラく頭痛やめまいを引き起こしていることがあります。
サボっているのではなく、体調が悪くなっていたり、慢性的な疲労を抱えていることも多いです。
しかし、ASDを考慮した学習環境を整えれば、症状を抑えられると思います。
ASDの方は、普通の方と感覚が違うということを理解して、対処していきましょう。